Newsletter Vol.10
Beeslow Club 会員の皆さま、こんばんは!
本日は第10回目となるニュースレターの配信です。
-今回の主な内容
①Beeslowで開催中のイベントのご紹介
②イベント主催者の酒井杏子さんインタビュー
「アート × コーヒー × チャリティー」のイベントを開催中!
Beeslow清澄白河では、現在「Da Vida Project」というチャリティーイベントを開催しています。
以前Beeslow Clubのオンラインイベントにご出演いただいたコーヒー農園5代目のDavid Bedoyaさんと、彼と共にコーヒー豆の輸出入を行う「Da Vida」代表の酒井杏子さんが企画したイベントです。

クラブ会員の皆さまにも是非彼らの活動について知っていただきたく、酒井杏子さんにお話を伺いました!
-酒井杏子氏プロフィール
コロンビア・キンディオ県に103年の歴史があるコーヒー農園を持ち、ダイレクトトレード・フェアトレードをしているDA VIDA(日本)の代表。
同じコンセプトを持つDa Vida Imports が世界各国にあり、ダイレクトトレードコーヒーの重要性を発信している。

Q. コーヒーのお仕事を始めたきっかけは何ですか?
大学卒業後スペインに留学してスペイン語を習得した後、コーヒー農園5代目のDavidと出会ったのがきっかけです。
2019年から農園を訪れ、コーヒーの生産について学び、豆の輸入を少量からスタートしました。
翌年「Da Vida」のブランドを立ち上げ、各農園でカッピング(テイスティング)をし、豆を厳選した上で輸入しています。
ダイレクトトレードやフェアトレードを謳っている会社は沢山ありますが、大抵の場合は輸出会社や輸入会社を介しています。
私たちは農園を持ち、Davidの家族と仲間たちがコーヒーを生産しているので、本当の意味でのダイレクトトレード(農園との直接取引)を行っています。
フェアトレードも私たちにとっては特別なことではなく、家族と仲間たちが作ったコーヒー豆に対して正当な対価を支払うという、当たり前のことをしています。
Q. Da Vida Project の内容を教えてください
Da Vidaのコーヒーやコーヒー豆、そして南米のアーティストの作品を販売し、その売上の一部で農園の子供たちにクリスマスプレゼントを届ける、というプロジェクトです。
Q. なぜこのプロジェクトを始めたのですか?
コロンビアのコーヒー農園に何度も行き、農園で働く人の子供たちと接していく中で知った現実があります。
子供たちは、自分の人生(道)が既に決まっていて、その他の選択肢について考える事さえありません。
例えば、彼らは日本に行くという選択肢を持っていないため、日本に行きたいと思いませんし、社会問題や環境問題などを知るきっかけが無いので、現状に疑問を抱く事もないのです。
そんな状況を目の当たりにし、「何とかしたい!」「何か変えたい!」と思ったことから、このプロジェクトを企画しました。
去年は東京で、第1回目を開催しました。
その際は、売上の使い道を2パターン用意し、お客様に選んでいただく形を取りました。
ひとつは植樹活動(温暖化などで危機にさらされたコーヒー農園を持続可能にするため、木を植える活動)費として使うプランで、もうひとつが、子どもたちにクリスマスプレゼントを贈るプランでした。
その結果、植樹活動の他、2人の子供にプレゼントを渡すことができました。
プレゼントを渡した時、彼らは喜びのあまりその場からいなくなってしまいました。
誰にも見られないように、隠れてプレゼントを開けていたのです。
彼らは想像以上に喜んでくれました。
その経験から、2回目となる今回のプロジェクトでは、子どもたちにクリスマスプレゼントを贈ることに集中してみることにしました。
Q. なぜ、アートの販売なのですか?
アートには様々な要素がありますが、その中でも重要なひとつとして、その国の文化や政治的な出来事をコンセプトにした作品が多い、ということがあります。
来場してくださった皆さまに、南米を少しでも近くに感じてほしく、提案しました。

Q. 今後、Da Vida Project でやりたいことは何ですか?
赤道が通っている国ではコーヒーの生産が行われていますが、そうした国の人々は支援を求めている場合が多いです。
コーヒーを扱う私たちとしては、コロンビアを中心に、コーヒーを生産する国々において様々な形で支援活動を行っていきたいと考えています。
Q. 今計画していることがあったら教えてください
近い将来、コロンビアの農園に「子供も大人も学べる学童のような場所」を設ける予定です。
子供たちや、ベネズエラからの難民(コロンビアにはベネズエラからの難民が多く暮らしています)が入れる施設にし、インターナショナルな勉強が出来る場にしたいと思っています。
彼らに環境問題や社会問題をはじめとした世の中の現状を知ってもらい、その上で「夢」を持ってほしいと強く思います。
置かれた状況の中で自分に何が出来るか、考えてみてほしいです。
一方、日本人も現地に行き、何らかのスキルを現地の人に提供してもらいたいと思っています。その代わりに現地の状況を知り、学び、考えてほしいです。
コロンビアには「intercambio」(インテルカンビオ)という言葉があります。
スペイン語で、自分が持っているもの(文化、教養、知識、モノなど)と、相手が持っているものを交換する、という意味です。
その言葉が示すように、“与え合い、学び合う” ことができる場作りを目指しています。
Q. 最後に、今回の展示で一番おすすめの作品について教えてください
カルロス・ハカナミホイ氏の「Chilakuan」というブロンズ彫刻です。

「Chilakuan」Carlos Jacanamijoy 2013
ハカナミホイ氏はコロンビアの原住民の地を引くアーティストで、絵画作品が多いのですが、数年前から彫刻作品の制作も始めました。
この作品は、南米でかつて医療にも使われていたChilakuan(チラクアン)という果物をモチーフに作られています。
チラクアンは彼の絵画作品にもよく登場しますが、この彫刻の中には本物のチラクアンの種が入っていて、振ってみるとカランカランと綺麗な音がします。
アーティストとしてこれから注目されると思いますし、存在感があり、どこに置いても目を引く、とても好きな作品です。
Q. 読者の皆さまへのメッセージ
みんなでコロンビアに行きましょーう!!^^
酒井さんのお話、いかがでしたでしょうか。
「自ら動く」ことをモットーにし、世界を舞台に活動する彼女の言葉には、とても説得力がありました。
また、楽しみながら活動されていることが伝わってきました。
今後の計画で触れていた “与え合い、学び合う” という考え方は、屋号である「Da Vida」= Give Life = 人生や命を与える、という意味とも通じています。
コーヒーやチャリティーを通して、一貫したコンセプトのもと活動されている事が分かりました。
Da Vidaのお二人の活動は、私たちBeeslowに刺激とインスピレーションを与えてくれます。
今後何らかの形でコラボレーションしていきたいと考えていますので、どうぞご期待ください。
Da Vida Projectでは、コーヒー豆やアートの購入、お金の寄付以外に、未使用のステーショナリーなどといった子ども達への贈り物も募集しています。
(※不良品や使いかけのものはご遠慮ください)
何かご協力いただける場合は、下記までお問い合わせください。
Da Vidaへの問い合わせ
Instagram
東京ではここ数日、とても寒い日が続いています。
ミツバチの活動も減ってきました。
冬に向け、皆さまくれぐれもご自愛ください。
それでは良い週末を!